https://youtu.be/och4WBCWjLM?si=KBb1ppzUhulxLRTg
今回は、戦争と現代の組織論をテーマにした「失敗の本質 日本軍の組織論的研究」について紹介します。本書は、約80年前の太平洋戦争における日本軍の敗北の理由を分析し、組織の弱点を浮き彫りにする一冊です。これを通じて、私たち現代の個人や組織が同じ過ちを繰り返さないための教訓を得ることができます。
「失敗の本質」は、日本軍が太平洋戦争で惨敗した理由を分析することで、日本の組織が抱える本質的な弱点を明らかにしています。この本は70万部以上売れており、現代の日本にも通じる重要な教訓を提供しています。
本書の主要な結論は、日本軍の戦略がひどかったことです。アメリカ軍が合理的で的確な戦略を描いたのに対し、日本軍は個人の技術や鍛錬で対応しようとしました。この戦略のなさは、鍛錬ややせ我慢ではカバーできないものでした。
日本軍は太平洋の覇権を巡って多くの島を占拠しましたが、最終的な目的を見失ってしまいました。例えば、ミッドウェー海戦では、日本軍の爆撃は成功したように見えましたが、アメリカ軍の暗号解読により動きが筒抜けで、結果的に大きなダメージを受けました。
日本軍は限られた達人のスキルに依存し、仕組みを改善しませんでした。例えば、戦闘機のパイロットの技術に頼ったのに対し、アメリカ軍はセンサー付きミサイルを開発してパイロットの技術に依存しない戦術をとりました。
日本軍は現場の意見を無視し、上層部の会議室での判断に頼っていました。ガダルカナル作戦では、現場の意見を無視した無謀な判断が多くのパイロットの命を失わせました。
これらのミスは、現代の日本企業や政府の対応にも通じるものがあります。例えば、東北の大震災やコロナ禍での対応が戦略的だったかというと疑問が残ります。現代の組織も、無駄な勝利に執着し、達人に頼り、現場の意見を無視することが少なくありません。
個人としてこれらの反省を生かすためには、月に1回「人生戦略会議」を開催することを提案します。自分の人生の最終ゴールを確認し、現在の行動がそのゴールに向かっているかを点検するのです。無駄な勝利に執着せず、達人に頼らず、現場の意見を取り入れることが重要です。
自分の人生や仕事において、無駄な目標に固執していないかを確認します。例えば、職場での昇進を目指すことが本当に自分の最終ゴールに繋がっているのかを見直します。