体験価値を高めるポジション.m4a

補足説明

お客様の体験価値を担保するための 3つの役割チームについて ①ご案内(バッシングセット、お出迎え、案内、新客まで) ②サービス(オーダー、提供、中間サービス) ③提供(キッチン、セッター、提供) ①−2お会計(会計、お客様の声、感想の聞き取り、お見送り)

★さらに深く考察

お客様の体験価値という文脈を理解した上で、お客様が発する言葉がその文脈の中でどういう意味を成すのかを理解することができます。文脈を理解していないと、その言葉の本当の意味を理解することはできません。それを理解できる人が、本当の意味でお客様に良いサービスを提供することができます。なので、サービスというポジションについては、ある意味、お客様の体験価値の文脈を掴み続けることがとても重要なお仕事ということになります。おそらく、素晴らしいサービスを提供する方々は、それを察する力がとても高いのではないかと思います。単純に、一つ一つのお客様の言葉や、その文脈を理解しているサービスマンの言葉を聞いていても、その文脈全体を理解していないと、何をしているのかはわからないと思います。

普段のコミュニケーションにおいても同じことが言えますが、相手の真意を理解するためには、相手の言っているバックグラウンドにある文脈を理解することがとても大切になります。コロナが明けてから、コミュニケーションがリアルからLINEなどのSNSに中心が移っていく中で、この文脈を共有するということがとても難しくなってきていると実感しています。逆に、それぞれの人がそれぞれの文脈を持っているのですが、それを他の人が理解することがとても困難になってきています。共にいる時間が長ければ文脈を理解することは容易なのですが、たまにいる時間が少なくなってくると、その発する言葉だけが頼りになってきます。しかし、その文脈をしっかりと表現してくれる人であれば、理解することができます。その言葉足らずの表現しかしない人は、とても誤解を生む可能性が高くなります。やはり、相手の文脈を理解しようという努力、自分の文脈をきっちり相手に理解してもらおうとする努力、それがとても大切だと思います。

お客様の場合は、お金を支払ってもらうという絶対的に強い立場でありますので、私たちはその行動を観察し、その文脈をできるだけ理解しようと一方的に努力する必要があります。そのためには、顧客情報やお客様の観察、前回食べた料理、前回お客様が食べたときの感想など、顧客情報を共有することによって、お客様の文脈をより深く理解することができるようになると思います。その深く理解した文脈の中から次のご来店されたときに、その文脈に乗ったサービスを提供したり、料理を提供したりすることができたときに、お客様はとても居心地の良い気分になると思います。今日は体験価値とお客様の文脈についてお話ししました。ぜひ、お客様のお食事の履歴などを確認しながら、お客様への体験価値を高める努力をしてみてください。もしそれができたならば、一流ホテルにも負けないようなお客様満足を提供することができるお店になると思いますので、セルフオーダーなどの大手企業には決して追随できないようなサービスを提供できるお店になると、大繁盛は間違いないと思います。